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6月18日

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江戸東京博物館に「五百羅漢〜狩野一信〜

展を観に行きました。

昨年放送された、NHK-BSでの特集番組が

印象深く、「これはぜひ一度実物を観なくては」

と思っていました。

この作品群の肝は、いわゆる画家が

人生を賭して描いた絵の魅力、と思います。

 

狩野一信の絵は、酒井抱一から受けるような

洗練された美や上品さなどは感じられず、

劇画の原点かと思う作風で、一幅一幅がまるで

羅漢達が主人公の連載漫画のようでしたが、

あの絵を描き上げるのに必要なエネルギーは

中途半端な姿勢では絶対に捻出不可能なことが

(実物からは)ひしひしと伝わってきました。

絵だけに専念し、96幅を描き終えた頃に病を

患い、40代後半の若さで亡くなるまで、人生の

ほとんどを「羅漢図」の制作に費やすという、

自分のすべてを注いで描いたとわかる

絵の実感が生み出す迫力に圧倒されました。

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